焚き火について思ったこと

このブログでも何年か前に書きましたが、うちの会社には蒔ストーブがあり、寒い季節には大活躍してくれています。
蒔ストーブといっても、西洋調なオシャレな感じの鋳物ストーブ等ではなく、太っとい配管を横倒しにしたような、工場用の無骨な姿のものです。(上の画像のストーブは関係ありません。)
燃料である焚き木も業務上出る木の廃材や落とし部分などを燃やしているので、燃料代はまあほぼ無料のようなもんです。

ここ新潟県三条市は11月の初めくらいから朝方結構冷え込んできますから、その位の時期にストーブに火を入れるシーズンが始まります。
で、寒い冬を越え、春を迎えて桜が開花するような頃になっても、まだまだ朝は肌寒いことは多々ありますので結局ゴールデンウィーク前くらいまでストーブは絶賛稼働するわけです。
そうなりますと、11〜4月いっぱいつまり一年のおよそ半分はストーブに火を点けている勘定になります。
つまり1年の半分は毎日毎日焚き火をしているみたいなもんなんです。

これだけの回数をこなすと火のつけ方や火を広げる事もコツをつかんでいますので、30秒もあればめらめらと炎が立ち上る焚き火の形に持って行くことが出来ます。(最も、よく乾燥している木材を使用しているというのも絶対条件ですが。)

焚き火やBBQの火起こしの時、まず大事なのは焚き付けの方なので太い蒔があればそれでOKと思っている方がいるかも知れませんが、それはまあ無ければ話にならないので、それも間違いではありませんが、その太い薪に火を伝わせていくための細い薪、さらにそれより細い薪と、火を大きくさせていくための数種類のサイズのものと「焚き付け」。
これが必要なのです。これが無いと本当にお話にならない。


少し話は変わりますが、昨年、某集会が真冬のキャンプ場でありました。
遠方からお越しのお方の設営したテントサイトにてトークをするというイベント(?)のような、なんとも説明しがたい集まりがあってそちらにお邪魔した時のこと。厳寒の中、十数人が囲む焚き火用の台の上には、10cmくらいの太さの薪が2本横たわっており、まだ着火はしていない模様。

遠まきに見ると燻っている煙だけはなにやらもくもくと上がっている。
近づいて行って様子を覗き込んで見ると、な、なんと、火付け係りの人が薪の真横のどてっ腹の側からバーナーでゴーーッとずっと炙っていたのっです!!(興奮驚愕)

・・そんなところから火を浴びせても、すぐに薪に炎が移ることはありません。まして、その時の気温は0℃前後。
「冗談きついぜ・・」と心の中で呟き、雪の上でガタガタ震えながらも私には(立場上)その様子を見つめていることしかできませんでした・・。
案の定、薪にしっかりした炎が起きるまで結局15分位はかかっていたと思います。その間ずーっとその人はガスバーナーで薪を横から炙っていました。

洗練された高級キャンプ用品をズラリ取り揃えておられたこの方々。
なのだが焚き付けを作る道具も焚き火の基本の知識も無いのかい!とツッコミを入れたくなりましたし、自称キャンプ好きのこの方々にいささか洗練の無さというか、なんだかスマートな焚き火じゃないなという失望も禁じえず・・・。
こちらのキャンプ場のストアでは太い薪は販売していましたが、焚き付けやそれになりそうな細薪も取り扱ってなかった事も驚きました。今はどうかわかりませんが。そんなのがあると同じストアで売ってる強火力バーナーが売れなくなるからか?などと勘ぐってしまいました。(性格悪い)
まあどちらにせよ結果的に火でゴーゴー炙ればちゃんと薪に火が付くんだからいいんでねーの、的な話ではあるんですが、せっかくの日常社会から離れて野外で遊んでるんだから、少し大変であっても、小さな火からだんだん大きくなる炎のゆらめきを見つめるのが焚き火の、アウトドアの醍醐味でもあると思っているのですが、火起こしなんてメンドくさいんでそんなもんすっ飛ばしてさっさと薪燃やして肉焼こうぜ!ってのが現代のアウトドアなのでしょうか。
私もさすがに「マッチとかライター使うやつは素人。やっぱ弓ぎり式の火起こしから着火じゃないとねー」とかそこまで大変で極端なことは言いませんけども、ともかく焚き付けを用意するということが焚き火の基本であることに間違い無いです。

初めての焚き火!①フェザースティック練習方法編  【The first bonfire! ① Featherstick practice method】

この動画のように、柔らかい木をナイフで削ぐ感じでササクレ立たせたところに着火するのがCOOLだし野性的でカッコいいのでおすすめ。
なんだかエラそうに書いてきてしまいましたがお許しください。

春一番も吹いたそうですしこれから春めいてきて、キャンプ・アウトドアシーズンになってきますね。
皆様よいファイヤーライフを!でも火事にはお気をつけて!

(何が言いたい記事だったのか自分でもよくわかりませんが、とりあえず十日町で食べたイノシシ肉の料理の画像を貼っておきます。美味しかった)